俺達のコラム

 このページは、私と同じ屋根の下に暮らす、Pretty Ladyさん(と、いっても同じマンションの住民という意味)が執筆した「ときめき」というタイトルのメールを集めたものです。



ときめき(その11)
「冬のソナタ”に魅せられて」

こんなに心を打つドラマを見たのはいつの事だろう。大切な宝物、愛しくてたまらないもの、逢いたくてたまらないもの・・・「冬のソナタ」はそんなテレビドラマでした。
 
昨年の春先ごろらしい。この韓国ドラマがNHK の衛星放送で始まったのは。毎週木曜日の夜10時から1時間。熱狂的なファンが多くて、再放送を希望する声が止まず、とうとう昨年の12月15日から10日間、毎日2話づつ再放送される事になったらしい。
 
この再放送に先駆けて、たまたま数人のコメンテータがこのドラマを批評していたのを見る機会があった。一人が「心洗われる」と言っていたのが印象に残っていた。少し気になったけど、ここ数年来、日本のテレビドラマに出てくる俳優たちのナルシストぶりに嫌気が差してテレビドラマを見ることなどまずなかった。「ほれ、俺は面白いことをしているだろう」[私美しいでしょう、冷めているように見えるでしょう、かっこいいでしょう etc.」と遠い声で言っているようだし、とにかく余計なことを考えながらやっている俳優が多い。余計なことをやっていることさえ気が付いていないようだ。日本の俳優に限ったことではないかもしれないけれどね。
 
再放送の4話か5話位の頃だったろうか。何気なく見ていた・・・・。「事件」だった。あらすじはどこかで聞いたことのあるような陳腐なものなのに、チョッとちがう! 記憶喪失、記憶の回復、愛の三角関係(3つの三角関係、3重構造)。この3重構造が違うくらいで、あまりにもありきたりで、予想通りの展開で、幼稚にさえ見えて、恥ずかしい気さえした。でも・・・・ちがう、大分ちがう!
 
怖さを知らず、恐れを知らず、自分の心の奥にある思いを伝える役者たちが真実そのもの、本当にその言葉を嘘ひとつなく発している。時々「あれっ?」て思う雑なところもあるけれど、それは韓国人特有の雑さみたいで、美と真実が圧倒的に多いこの作品の中ではそれも許してしまう。普段の生活の中では”こそばったくて”発せない言葉が、ここでは美しいせりふとなって、まさにその言葉が嘘のない言葉として発せられている。
 
 
美しい。ただ美しい。
 
 
透き通った役者たち、美しい恐れなきせりふ、それらが冬の景色の中でどこまでも透明で真摯で、心を揺さぶる。冬ってこんなにいいものなのね・・・。昔のことを思い出した。舞台の稽古をしていたとき、演出家が言った。「(観客を)感心させるんじゃない、感動させるんだ。技術、テクニックの見事さは人を感心させる。でも感心は時として人を嫉妬させるものだ。感動は違う。」「冬のソナタ」にはこの言葉がぴったりだ。
 
全20話の途中から見た私は、日本語字幕版をビデオショップで探したが、ない。全部吹き替え。しかしあった!インターネットでダウンロードできる。このため私のお正月は、「冬のソナタ」とともに影のない心の”美”への旅となった。お正月は友を訪ね数千里の旅もしたが、この間も私は「冬のソナタ」を心に連れたままだった。
 
 
逢いたい。また逢いたい。
 
 
主役の男優に恋をしてしまったようだ。こんな事って何十年もなかったのになぁ。いや、此れほどまでにファンになってしまったことは嘗てなかった。慕う人がいると、その人の話をしたくてたまらなくなる、その人の名前が出さえしても、ときめく・・・それと似たような状況かな。とにかく[冬のソナタ]の話がしたくてたまらない。偶然話相手を見つけた。数日前に仕事であるホテルの会場に行くと、後ろから韓国語が聞こえてきた。私には、まるでそこに[冬のソナタ]が存在しているような気がした。私は待ってましたとばかり、私の通訳のクライアントをそっちのけて休憩時間に彼らに近寄って行き、このドラマの話を切り出した。もちろん、韓国でも大ヒットしたドラマだけに、彼らもニコニコと話に乗ってきた。話ながら、感動が蘇り、・・・涙腺が緩んだのなんのって・・・相手は私と初対面なのだから、驚いちゃったみたい。

しかし、なんと嬉しいことにこの仕事場の会場で彼に会えたのだ!その韓国人が自分の会社のPRビデオを移したとき、彼が出てきた。彼らの会社の企業イメージ・キャラクターらしい。
 
とにかく彼のことで心が一杯になってしまった。それでもう一度再放送(再々放送)をしてくれるよう、NHKにメールを書いた。返事が来た。今度は地上波で放送することを検討していると言う。

インターネットで[冬のソナタ」を入れるとフリークがいっぱい。そのフリークたちの間でもこの再々放送が噂になっている。今年の春頃にやるらしいとか。フリークには男性も多いんですね。心洗われたりするのだろうか。
 
地上波での放映が始まったらきっと今以上にホットな話題となるのでしょうね。
 
 
ちなみに、彼の名前、チュンサンって言うんです、[冬のソナタ]の中ではね。


Pretty Lady
(2004/01/31)


>>> 「冬のソナタ」、いよいよNHKで放映!
(2004/04/02)




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