俺達のコラム

 このページは、私と同じ屋根の下に暮らす、Pretty Ladyさん(と、いっても同じマンションの住民という意味)が執筆した「ときめき」というタイトルのメールを集めたものです。



ときめき(その12)
「冬のソナタ”に魅せられて」(つづき)


行ってきました、意を決して。ペ・ヨンジュンに会いに(見に?)羽田まで出かけて参りました。きっと最初で最後の「ファン活動」。羽田空港行きのリムジン・バスが目の前から出て、たった40分で着くる所に住んでいながら、行かないなんて!

◆ ■ ◆ ■ ◆


ホテル前から出るバスはいつもより混んでいる。親子連れであったりしているから、ま、私の目的と同じではないようだ。私は補助席に座る。が、バスが羽田空港に着き、延々と長い人の列が目に入ってきたとき、乗客の数名がこの列の意味が分かっている様子でため息を突く。彼らもこの列に加わる人たちだったのだ。



この列の最後部に付けというのだろうか。それでは到底見えるわけが無い。私は、バス乗り場まで私を送ってくれたドライバーの“言葉”を実践して到着ロビーまで進んだ。



ロビーの外はほんの数秒間、ペ・ヨンジュンの実寸を見ようと集まったファンの群れ群れ群れ(まさに”mob”である)。到着口の横のコーヒーショップは思いのほかの入りにほくそえむ。「すごい経済効果ですね」「いや〜今日は特別ですよ」「以前にも韓国の女優やら別な俳優が来られているんでしょう?」「これほどではありませんよ。これほどの事は、本館でもありませんよ」



一つの共通目的で集まった人たち。そういう意味では皆仲良く、ニコニコしながら会話が弾んでいる。大阪から羽田に着き、ホテルに止まって朝4時から陣取っていた人たちがいた(ペ・ヨンジュンの到着は13:10分)。6時には入場制限があり、外に出されたらしい。私にべったりくっついて来た(なぜだろう?)50代の女性が「私長嶋さんのファンでしたが、俳優のファンになったのは今回が初めてなんですよ。「冬のソナタ」がきっかけで韓国旅行も主人といってきたんです。ぺ・ヨンジュンさんは男の強さとやさしさを持っていますね。今の日本の俳優には見当たらないんですよね。」・・・・その形容詞の範囲だと、いると思うけれどね。私の前にいる女性は韓国語学習派らしい。手帳に韓国語が書かれその下にカタカナで読み方がついている。



係りの人の声が到着ロビーに飛び交う「一般の方以外は皆さん、外へ出てください。こちらにいてもペ・ヨンジュンさんは見られません。」 動かない群れ。とうとう、「ペ・ヨンジュンさんもそれを願っています。。。。きっとそう願っていると思います。」・・・・思わず笑ってしまった。彼らも必死だ。事故でも起きたら困りますからね。コーヒーショップは閉められた。



13:10分。私の後ろの方で携帯で連絡を取っている人が、「もう到着したらしいわよ」とささやき始めた。到着サインはまだ更新されていない。この人の情報源は何だろう?やがて「到着」サインが点滅し始めた。どよめく。この時間に合わせてだろうか、外の特等席にいた群れの一部がロビーの中に入ってきた。群れの一人が私の属する群れに向かって声を張り上げる。「ずるいわよ。私たちは夜中から待っているのよ!」「そんなこと言ったってね・・・」と私の周りでひそひそ。突然その群れが私たちの列の一番前に流れ込んできた。騒音!「夜中から待っていたのだもの・・・座ってくれれば良いじゃない」と少しばかり大きな声で私が発言。ちょっと効果があったか、または初めからそのつもりでいたのか、流れ込み部隊は座ってくれた。すごいなぁ、日本人て、えらいよ!



来た!黒のスーツ姿にサングラス。3人くらいの人に囲まれて、われらの貴公子がやってきた!「きゃ〜っつ!」「ぎゃ〜っつ!」「がわ〜っつ!」私も負けずに{きゃ〜っつ!!!}ニコニコとあの素敵な微笑をサングラスの下に作りながらペ・ヨンジュンが現れた。少し驚いている態である。皆に手を振ってほんの1分くらいだろうか、正面で止まってくれた。何かしゃべってくれるのかと思いきや、彼の傍らにいた人に示唆されて横に消えた。外に集まるファンへのサービスで、黒塗りのリムジンに乗った彼が一回りをする。歓喜の悲鳴が空を抜ける。ペ・ヨンジュン、そのファン達、第三者的な警官もガードマンもニコニコ。ほんの数分の幸せな出来事。



帰路、60代くらいの男性の周りに集まる小集団があった。「最初で最後のファン活動」かもしれないから、この際すべて見ていこうと私も加わった。彼が皆に見せているのは、携帯の動画に映っている車の窓から手を振るペ・ヨンジュンであった。


◆ ■ ◆ ■ ◆

行ってよかった。行かなかったら後悔していただろうなぁ。誰かのファンになることは素敵なことだなぁ、このエネルギー、この笑顔。そしてヒーローを作ることってすごい経済効果をもたらす。コーヒーショップだけではない、グッツ、新聞、雑誌、飛行機、電車、ホテル(彼がニューオータニに泊まるので、一緒に泊まっている人もいるとか。当日(そしてきっと今も)ホテルにもたくさんのファンが押し寄せたとか)。



その夜、「冬のソナタ」の第1話をNHKで見た。あれ?かなりカットしてある。(私はインターネットからダウンロードして字幕版で見ていた)ノーカット版を観ているものからすると、シラ〜としてします。そういえば、韓国では70分放送のところ、日本では60分放送に切り込んでいるらしい。残念だけれど、それでもこれほどの感動を与えることが出来たのだから、良いのか・・・



4月8日に帰国するらしいが、NHKとTBSの幾つかの番組で放送されるらしい。ペ・ヨンジュンの公式サイトが日本で立ち上がったが、ファンというもののすごさを実感している。


Pretty Lady
(2004/04/04)





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