「俺たち2」管理人による遠距離電車マガジン

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ホテイアオイの花

ここ2、3年、メダカを飼っている。息子の情操教育にいいから、などという簡単な理由で飼い始めたのだ。息子は最初は喜んでいたのに、そのうち飽きてしまい、ザリガニも飼っていることから、いつの間にか、私がメダカの係、息子がザリガニの係に決まってしまった。

もちろん私が飼おうと言い出したので、当初は私の係で全然問題ないのだが、こう何年も係をやっているのは辛い。しかも、思い切り増えて、大きな水槽を2つに分割して入れているのにも関わらず、それでも密集状態なのだ。

密集していると当然ながら水が汚れる。水が汚れるとなると、取り替えなくてはならない。かなりの頻度でだ。だから、暇なときはいつもせっせとベランダに出て、水の交換をやっている。情けない。

何故こんなにメダカが増えてしまったかと言えば、ホテイアオイが原因だ。ホテイアオイ、漢字で書くと布袋葵となる。葵という字はパソコンという便利なものがあるからこうして漢字で表記するのもわけないけど、たぶん手書きだったら書けない字だ。おっと、漢字の話ではない。

そうそう、何故ホテイアオイがメダカを増やす原因になっているかと言えば、あの根っこにメダカが卵を産むのである。しかも、天敵がいない水槽の中はメダカ天国。メダカが増えるのは当たりまえ。が、しかし、実はメダカ自身が天敵なのである。

メダカがせっせと卵を産むと、待ってましたとばかりに腹を空かせたほかのメダカが卵を食べてしまうだ。だから、なにもしなければ、メダカは増えない原理になっている。どうしてもメダカを増やしたいときには、卵が産み付けられたホテイアオイを別の水槽に移し、何日か方っておくと無数の稚魚が生まれる仕組みになっている。

ではなぜ私がメダカを安易に増やしてしまったのか。それは、ホテイアオイも猛烈に繁殖するのである。水槽から飛び出さんばかりに葉を広げ、そして水中で茎を伸ばしどんどん子孫を作ってゆく。水槽はかなり大きいのに、水面が見えなくなる。そうなると、ある程度のホテイアオイを別の容器に移さなくてはならない。

水槽も結構高いので、ホテイアオイだけを入れる器は100円ショップで売っている洗面器にした。そのとき、まったくメダカの卵が付着しているなんてことは微塵も思わなかった。それがマズかった。あるとき、洗面器の中のホテイアオイの葉陰からチョロチョロと動く小さな(1mm)くらいの稚魚を発見した。

しまった〜〜っ!慌ててホテイアオイを引き上げて洗面器の中を覗くと、いるわいるわ200匹くらいいるのではないか。がーん!

というわけで、そのメダカたちが今元気に泳いでいる。もう一ヶ月以上も経ったので、相当でかくなってきている。このままゆくと、また水槽を2くらいは増やさなくてはならない。なんとかしなくては。

ただ、そこで思わぬアクシデントが起きた。親の入っている水槽に何があったのか、原因不明の毒素が入ったのか、あるとき、親メダカたちが一斉に死んでいた。残ったのは数匹。この事件については、「しばざ記」のどこかに書いてある。

さて、表題のホテイアオイの花なのだが、写真を撮ったので、ご披露しよう。以下。9月の終わり頃の撮影だ。



ご覧のように華麗な花だ。ちょっと葉っぱが汚いのがまたリアル感出してるでしょう?
ある朝、薄紫の花が咲いていて、思わず、撮影したというわけだが、今までホテイアオイに花が咲くなんて知らなかった。

メダカを飼い始めて数年、夏が近づくと必ずホテイアオイも買ってきて水槽に入れているのに、なんで今年だけ咲いたのか分からない。実家のおふくろに聞いたら、ホテイアオイの花なんて、ちっとも珍しくないらしい。

なーんだ、珍しくないのか。ちょっと残念だけど、あまりにも綺麗な花だったので、しばらく眺めてしまった。それほど花に興味があるわけではい私にしては珍しいことだった。

2004/10/4

しばざ記 Vol.90


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