「俺たち2」管理人による遠距離電車マガジン

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月に雁


あんまり堂々と言えない趣味ってあると思うけど、小学校の頃、私も一時期「切手集め」というのに凝ってしまい、高価な切手をせがんで親に迷惑をかけたものです。今じゃキング・オブ・ホビーとは縁遠いけど、今から35年くらい前には切手収集家は非常に羨ましいポジションでした。残念ながら私の家はそれほど裕福ではなかったので、高価な切手を買うのはもちろん、郵便局に並んで記念切手のシートを買うのもままならなかったので、すぐにモチベーションが落っこちてしまいました。

しかし、今でも思い出すのは上の写真の「見返り美人」と「月に雁」。これはとにかく切手の王様だと刷り込まれてましたね。これを欲しくて、欲しくて、何度(業界の)カタログを見たことか。記憶では1枚13000円くらいの高値だったような気がします。小学校3、4年生にとっての13000円なんて、ちょー高い、っていうか想像の域を遥かに超えてましたね。それでも、これを手に入れたら、友達に対する優越感は相当だったろうな、って思うわけです。

最近、たまたま知り合いの家に行き、そこで1971年の「切手図鑑」なるものを発見。ちょっとお借りしました。上の写真もそこから撮ったものです。おー懐かしい。「月に雁」、それに「見返り美人」。おっと待てよ。菱川・・・。苗字だけだ。しかも、名前が入る場所がスペースになっているではないか。「師宣」が正解だが、これ、印刷の前までに名前を思い出せなかったのかなあ。もっとも「菱川師宣」って正確に言えたのは高校になってからだけどね。俺。

でも、なんでこんなのに夢中だったんだろう。息子が「ポケモン・カード」を集めるのと同じ乗りだったのかなあ。いや、待てよ、「ポケモン」には芸術性をあまり感じないんだけど、「月に雁」はなんというか、「雅」というか、アートなものが漂ってきますよね。小学生にアートが分かったかどうかは別として、日本の国定公園とか、国宝とか、そういった類のものを全部覚えてしまったのは切手のお陰だったかもしれません。切手収集は少しだけ役に立ったのです。(ほんとか、おい。)

2004/6/23




いろいろ


我が家の前の空き地がどうやら建設工事が始まるようで、その調査をしている。
この開放感を味わえるのは時間の問題なのか。
ちょっと寂しいっすね。


左:我が家から一番近い西友。
 昔はいたるところにあったのになあ。

右:幕張の浜の夕日。6月14日。



左: 6月18日のライブ(渋谷スプーマ)での永海ちゃん。
右: 息子と。たぶんキャッチボールの後だったか、とにかく日に焼けている。

しばざ記 Vol.74


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