「俺たち2」管理人による戯言
日記でもない、コラムでもない、単なる戯言。そんな感じ。
筆者は幕張ベイタウン在住のおやじ。結構、歳いってます。はい。
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いきなり料亭
2010年1月19日(火)。午前中は幕張、午後から都内。
でも、料亭に行くなんてことはまったく想定外だった。


青山一丁目のTK社の打ち合わせを終えて外に出たらもう暗くなっていた。少し腹が減っていたので、うまいものを食べようと、「そうだ、久々に神田まつやでそばでもすするか!」と思い、地下鉄に乗る。でも、その前にちょっと神保町に寄りたくなった。時々思い出したように古本屋をひやかすのだ。適当に入った古本屋の店先で、池波正太郎の本が目に止まった。池波正太郎といえば、神田まつやの常連だった。これもなにかの縁。未だ読んでなかった時代モノ一冊を買った。

おお、いい感じで「神田」、「古本屋」、そして「池波正太郎」という3つのキーワードが揃った。かっこいい。今日はいつになく暖かいので、更に神保町を散歩した。それから裏通りに入ってちょっと歩いたら、急に「二郎」のラーメンが食べたくなる。数ある「二郎」の中でも神保町店は特に人気だという。まだ「二郎」は千葉の大久保店にしか行っていない。ルートを変更して店の前に到着。ところが残念ながら休み。いや、もう終わってしまったのか。いずれにしても、がっかり。

ふと見ると、二郎の路地を挟んだ反対側にラーメン屋(最初はラーメン屋だとは思わなかった)があり、店の前に3、4人並んでいる。ん?ここも人気店か。

なんだかよく分からないまま私もうっかり並んでしまった。並ぶのはあまり好きじゃない私だが、つい無意識のうちに並んでいたという感じ。店の名前は「用心棒」。約10分待って中に。店内は狭い。「にんにく入れますか?」のやり取りが聞こえた。おっと、こりゃ「二郎」と同じシステムじゃないか。つまりインスパイア系っつうやつか。それにしても、二郎のまん前でそういうことしても平気なのか。ま、いいか。

店内に入ってから更に5分で席に。私はにんにく無しの野菜マシにした。確かに野菜どっさりだったけど、どんぶりが小さいので、それほど苦労せずに完食。一応満腹。味もそこそこグーだった。そして店の外に出た後、「あ、神田まつやでそばを食べるつもりだったのに。」と思わずつぶやいていた。

うーむ、なんと心変わりの激しいヤツめと軽く自分を罵りつつ、路上で何人かの仕事仲間とケータイの軽いお喋りのジャブを交わして、さて帰途に就こうとふと靖国通りの向こう側のビルを眺めたときに最近全然会っていない知人の会社の看板が目に止まった。そして電話した。奇しくも彼は同僚達と晩飯を食べに会社から出るところだった。「また電話します。」と私が電話を切ろうとしたら、「ちょい待ち。せっかくだから飲みに行こう。」と言って同僚たちとの食事をキャンセルして、タクシーを呼び、そして私を神楽坂に連れていった。途中で彼が電話で予約していた店の名前からして、そして神楽坂の裏路地のほうにタクシーが入っていったので、ひょっとして、ひょっとしたら・・・。いわゆる料亭街の辺りでタクシーは止まった。

待てよ、私はまったくカジュアルな格好だ。こんなんで料亭っつうのはアリ?

「平気、平気。」と彼は全然気にしない様子で出迎えた仲居さんに軽く挨拶して馴れた様子で奥へ入ってゆく。店はまあそんなに広くも凄い感じでもなくて、むしろ郊外にあるこじんまりとした質素な民家みたいなのだ。壁にちょっとした花が飾ってあって、上品。店の名前とか、様子とかあまり具体的なものは知人にも店にも迷惑がかかるので出せないけれど、どうやら有名店だ。この界隈の料亭は遠い昔に何度か来たことがある。もちろん仕事の打ち合わせとしてだ。だけど、ここ最近はそんな贅沢はまったく無し。粕漬けにした白身の魚をツマミに旨い日本酒を飲みながらしばし談笑。知人の名刺を見たら、なんと専務だった。ありゃりゃ、すげえ出世。そういえばスーツもネクタイも高そうだった。こちとらぼろぼろのコーデュロイのズボンにスニーカーだよ。完璧に負け犬状態。ま、いいか。素直に知人の出世を喜ぶ。

彼はカードで会計を済まして、オモテで待っている私に「ちょいと悪いけど・・・。」と済まなそうに「2万円くらい出してもらえないかなあ。」と言った。うーん、完全にオゴリってわけじゃないのか。きっとちょっと飲んでも5〜6万円、いや10万円くらい行っちゃう店だろうから2万円は安いのかもしれない。けれど、でも、でも、だったら最初から言ってくれればペコペコしながら飲まなくてもよかったのだ。ちょっと悔しい。あ、でも楽しかったから、ま、いいか。どっちなんだ。微妙なところだな。専務だし、料亭で飲める身分かもしれないけど、完全にオゴルまではゆかないというところだな。ま、そっちのほうが正常だとは思う。

というわけで、思いがけず急に料亭に行ってしまったお話でした。


#2万円あれば、幕張本郷の南山で思い切り焼肉が食べられたな。おっと、そんなことを言うものではない!

2010.1.19


左: ここが用心棒の外観。二郎よりも小さい看板。だが、白地に「麺」と書いてあるサブの看板が2つ。
右: ラーメン680円。野菜マシ。麺が殆ど見えない状態。手前に暑さ1センチくらいのチャーシューが覗いている。



[ 追記 ]

神田まつやは今日(21日)までお休みだった。自分で情報を流しておいて、忘れていた。すみません。結局行かなくて正解だった。近いうちに池波正太郎の本を携えて同店を訪れてみよう。でも、これみよがしなのも逆にかっちょ悪い。かっこいいのと悪いのって、いつもスレスレだから頃合が難しい。もっとも俺ってそんなにかっこいい人間ではないからあんまり気にしないのも確か。

2010.1.21

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2010/1/19
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