「俺たち2」管理人による戯言
日記でもない、コラムでもない、単なる戯言。そんな感じ。
筆者は幕張ベイタウン在住のおやじ。結構、歳いってます。はい。
しばざ記
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渋沢丘陵から秦野市街を挟み表丹沢を眺める
「渋沢丘陵と震生湖」
新宿から1時間ちょっと行ける神奈川県秦野市。
丹沢の表尾根を眺める絶好のロケーションだ。


ベイタウンの諸兄はたぶん渋沢丘陵をご存知ないと思う。まして、震生湖(しんせいこ)なんて、まったく耳にしたことが無いのでは?

渋沢丘陵は、その名の通り渋沢(神奈川県秦野市)にある丘陵だというのはお分かり頂けると思う。小田急線の南側の小高い丘。震生湖はその丘陵の尾根辺りに関東大震災で陥没した穴に水が貯まって出来た湖。地震で生まれた湖だから震生湖。あまりにも短絡的なネーミングだ。湖というよりも規模からいって池と言ったほうがしっくりする。

震生湖に行くには小田急線秦野駅からバスという手が一般的だが、白笹稲荷をお参りし、白笹うどんを食べてと、寄り道しながらのんびりと歩いてゆくのも面白い。距離はあるけれど、それほどの勾配ではないので、割合楽に行ける。ただ、意外に尾根に登る道は交通量が多いので歩行するときには十分注意されたし。

2月初旬、遅い昼食に白笹うどんを食べてから、白笹稲荷にお参りし、そして一旦渋沢丘陵の尾根まで登る。登りながら振り返ると、秦野の街並み、そして左右にいっぱいに広がる表丹沢の山並みが素晴らしい。自家用車の場合は震生湖公園入り口に無料の駐車場があるので便利だ。その駐車場から雑木林を5分くらい降りたところがひっそりとした震生湖だ。

関東大震災で出来たもので思い出すのは、房総半島の千倉とか白浜辺りの磯。大きな岩が大震災で海中から隆起したのだという。あの地震はそれ程までの凄まじいエネルギーを持っていたのだ。

渋沢丘陵に前回来たのはもう20年以上も前。当時暮らしていた東北沢のアパートから、三茶に出て、そこから246号を西南に向かう。今回みたいな冬晴れの日だ。その時撮った写真は四つ切に引き伸ばし、無反射ガラスの額縁に入れ、実家の私の部屋に今でも飾ってある。上の写真のようなアングルだ。街並みは20年もあれば変化しているだろうが、渋沢丘陵から観た大山や塔ノ岳などのいわゆる丹沢の表尾根はまったく変わっていない。



左:秦野駅南口。駅舎は新しい。ロータリーには大きなシンボルツリーが。
右:住宅街の中にひっそりと佇む白笹うどん「多奈加」。後述。



左:初午で賑わう白笹稲荷神社。
右:民家の軒先に大根がぶら下がっていた。たくわん用か。



左:市内のあちこちで見かけた梅。
右:震生湖入り口の交差点。左に折れると緩やかな登りになり震生湖方面へ続く。



左:渋沢丘陵への道の途中にある小さな祠。
右:震生湖公園の入り口。ここから雑木林を下るとすぐだ。



左:気持ちよい雑木林を降りる。静かだ。
右:こんなテーブルでお弁当を食べたら美味いでしょうね。



人気の白笹うどん

秦野には有名なうどん店「多奈加」と、有名なそば店「石庄庵」がある。どちらもかなりレベルが高い。そばの店は後述(いずれ)する。まずは白笹うどんを訪れる。秦野駅から徒歩15分くらいの住宅街の中にその店はある。

昔の民家を改造し、外観もまた店内も素朴な雰囲気。私の好きなタイプの趣のある佇まいだ。私が食べたのは「ゐなか(ざる)うどん」(600円)。右がその写真。漂白していないようで、真っ白ではないのが嬉しい。うどんが出来るまでセルフのおでんを食べる。おでんはどれも120円。上の写真は大降りの大根。上品な味で美味しい。

うどんはかなりコシがある。いや、コシというよりも硬い。半端じゃなく硬い。かといって、芯があるわけではない。よくこねられている。こんなにコシの強いうどんは初めてかもしれない。つゆはあっさり。あまり特徴があるようには思わなかった。しかし、硬い麺とのバランスでベストマッチなのであろう。


左:床の間がそのまま客席。障子から差し込む光が眩しい。
右:神棚には白笹稲荷の護摩札とお神酒。




左:使い込んだおでん鍋。
右:おでんはどれもあっさりしていて美味しい。昆布は無料。




左:いかにも庶民風でいい。
右:これが「ゐなかうどん」。白笹うどんのざるは450円。


店内に入ったのは昼の2時近かった。営業は11時から3時までなので、今後行かれる方は要注意。雰囲気がいいので、一度は行ってみたい店だ。

うどんを食べてから白笹稲荷にお参りに。初午の参拝客が参道を埋め尽くしていた。露天も並び、華やか。

秦野へは小田急線の急行で新宿から約1時間10分くらい。急行といっても普通運賃(650円)。特急だと別料金が600円追加になるが、時間は10分くらいしか短縮にならない。(と思った。)


2009/2/15
しばざ記 624

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