単なる中年おやじによる戯言
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「遠くまで見える」
今まで見えてなかったものが見えるのは素晴らしいことなのだ

以前も書いたように、私はメガネを購入した。殆ど、机の上にほったらかしにしていて、使うことを忘れている。買ってからほぼ2週間が経過しているのにだ。しかし、それではメガネが可愛そうである。思い立って、夜、メガネをかけて散歩に出かけてみた。驚いた。道路の反対側を歩く人の顔がしっかりと認識できる。バレンタイン通りの遠くまで見える。ギャラリーkIKIの前に立ち、デイリーヤマザキの辺りの人の輪郭もちゃんと分かる。まあでも、誰が誰みたいな、人の顔立ちまではわからない。そこまで見えれば、まあまあの視力だろう。

これまで私は少し離れたところだと、人の顔なんかまったく判別できなかった。でも、メガネをしていると、恐ろしいほど見えるのだ。長年に渡り、向こうから歩いてきた知人が微笑んでも、笑顔どころか、私にはさっぱり分からない。ようっ!と声をかけてくれても、近づくまでは分からないのだ。だから、ずいぶんと失礼を重ねてきたかもしれない。あいつは外で会っても絶対に挨拶しない、なんて悪い評判も立っていたのかもしれない。

長年に渡り、見えてないものでも、見えているように振舞ってしまうクセが出来たような気がする。誰かが、ほら鳥が飛んでいるといえば、「どこだ、どこだ。」と聞いて丁寧に説明されるより、「本当だ。」と言ったほうが会話が楽だというのもあるし、自分も見えている気になっている時もある。小説の行間を、勝手に間違った解釈しているようでもある。それとも、見えないものは見えなくてもいい、と思っていたのかもしれない。

あまりにも視界が広がって、るんるん気分で海まで歩いてみた。北西の風が吹いていて寒い。でも、東京湾の対岸が綺麗に見えた。ライトアップされた東京タワーも輝いていた。試しにメガネを外してみると、その一帯は単なる東京の光の集合体になっていて、個別に何があるかさっぱり分からない。いや〜、メガネって、まじでいいね。当分、日常の肉眼でのビジュアルと、メガネをかけたときの劇的な変化を楽しめそうだ。

因みに、ずっきーが死んだ海の方向にもたくさんの光が輝いていた。


2008/2/5
しばざ記 403

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