ベイタウン唯一の科学研究機関
- 第16話 -   デジカメ購入前必見! 「デジカメは何を買ったらいいのか!?
出演:マツ、ヨゴ、ヤマ、クロ、岩井先生  聞き手:助手のザクソン


この際だからデジカメを買おう!
デジカメ購入検討対談!

デジタルカメラはもう既に今までの銀塩カメラに台頭したと言えます。少し前までは、「やはり銀塩カメラに比べれば、画質は落ちるし、表現力も悪い。」などと揶揄されたりしておりましたし、デジカメと銀塩カメラでは役割も異なっていた。その辺り、ダーマツさん、如何なんでしょう。
そうですねえ。デジカメに求められるもの、それは、「とりあえず」ということだったと思います。我々プロのデザインに関わっている者としては、カンプといって、本番前のラフを作る時にデジカメを使ってます。お客様がそれでOKということであれば、いよいよ本番ということで、ちゃんとした6×7のフィルムでプロのカメラマンが撮影ということになるのですが。
つまり本番用には耐えられないということですね。
そうです。プロの世界ではまだまだです。
僕はクライアントに脅されてデジカメを買いました。(笑)
脅された?そういう要望があったのですね。
チラシの商品撮影の専用機として、買ったのですが、まだ本格稼働させてません。便利さを優先するか、品質第一でゆくのか、クライアント自身も迷っているようです。ただ、気軽にといっても撮影するからには、やはりそれなりのライティングのテクが必要なので、プロじゃない人には難しいかもしれませんね。
黒川さんはこれまでにデジカメはお持ちじゃなかったのですか?
Nikon D70
ハイエンドモデルのD1xの流れを汲む憧れのマシン。実勢価格で20万円を切った(レンズ付き)ので、ターゲットに入れてもよいかも。
Coolpix3100
小さいボディだが、画質はなかなか。320万画素で実勢価格2万円代は買い。
いや、そんなことはないですよ。一応、プロの端くれですから、仕事では大判カメラや35ミリしか使いませんが、妻は340万画素のデジカメを持っていまして、休日のプライベート、たとえば旅行の時、スナップ撮影には私も使ってますよ。
僕はデジカメは趣味と仕事の両方に使ってます。実は、銀塩カメラは使い捨てカメラでしか経験が無いのです。こどもの頃のバカチョンカメラは父親の持ち物だったし。根っからのデジカメ世代なのかもしれません。
ちょっと家族などと遊びに行くときは、デジカメで十分ですよ。
なるほど、趣味の世界ではデジカメが主流というわけですね。
趣味といっても、普段はいやというほど写真を撮ってますので、本当にプライベートではスナップ程度しか使いません。
最近登場した600万画素以上で一眼レフのデジカメなどは如何ですか?プロの目から見て。
画素数は忘れましたが、最近、D70というニコンのデジカメを買いました。
カタログを見ると、610万画素と書かれてますね。デザインもニコンらしく質実剛健のようでいいですね。それが、例の強要されて買ったという・・・。
はい。しかし、元々35ミリではニコンのオーナーなので、レンズがそのまま使えるので有り難いです。まだ使いこなしてはいませんが、カタログなどによると、ぼけが奇麗というので、期待しています。実のところ、もう少しランクが上のものを購入したいと思っていたのですが、なんせ貧乏カメラマンなので。


通称:マツ
広告制作会社勤務。
最近購入したEOS・Kiss・Degitalがお気に入り


通称:ヨゴ
IXCYが愛機。Web制作に使用。
Web制作ディレクター。
自ら撮った写真を使用することが多い。

カメラマン。主な仕事はカタログやチラシの商品撮影。最近デジカメではD70を購入し、その手の仕事に備える。


ギャラリーKIKIのオーナー。以前はテレビ局に勤務。定年後は、趣味のカメラを持ってあちことを旅行するのが楽しみ。ベイタウン写真クラブ代表。


「うすらば研究所」のお手伝いをしている。本職は安サラリーマン。小型のデジカメを愛用している。


ダーマツさんは如何ですか?
600万画素以上の一眼レフのカメラは私も購入検討中ですが、既にデジカメでのブツ撮り(商品などの撮影)には使ってますよ。もちろん、商品撮影といってもWeb用では十分ですし。黒川さんがおっしゃるように、ライティングの技術は難しいのですが、あまりクオリティを求めないクライアントも増えてきています。
僕のクライアントも質よりも即効性を重視してますので、Webでは100万画素でも十分ですよね。
そのとおりです。パース(遠近感)をきちんと表現するには最低ズーム機能もあったほうがいい。従って、レンズを交換出来る一眼レフのデジカメが有利なわけです。
Sony F828
サイバーショットシリーズの最高級モデル。多彩な機能と色彩を忠実に再現。実勢価格で10万円をややオーバーするくらいなので、今後売れ筋か。
Sony T-1
盛んにCMをやっているので知名度ナンバーワン。500万画素で3倍ズーム。
でも、レンズ交換は出来なくても800万画素のソニーのやつが欲しいです。サイバーショットのハイエンドモデルです。同僚が買ったので、いじりまわしましたが、なかなかよかった。暫くはこつこつとお金を貯めて、実売価格で10万円を切ったら買おうかなあと思ってます。
なるほど。ソニーのDSC-F828ですね。確かレンズ交換できないけど、7倍ズームだから、いいだろうということですね。へたすると、なまじ一眼レフ買ったはいいが、レンズ代が膨大になってしまうこともあるわけで、その選択も良いかと思います。今日のテーマの「デジカメ購入の為の議論」は、キャノンやニコン、ペンタックスから続々と一眼レフの製品が登場していることもあり企画した次第です。まだ10万円以上もするので、そう気軽に買えるわけではないですが、それでも一眼レフが一気にラインアップされ、各社とも技術や値段で勝負してきてくれるのは、嬉しいことですね。従来の一眼レフが100万円やら50万円もしたことを考えれば、黒川さん、本当にお安くなりましたよね。確か、私が340万画素のカメディアC3030Zを買った時も定価は13万円でしたね。しかも、一眼レフではない。
もう割安感は十分のところまで来ていると思いますよ。ただ、本格的ボディとなると20万円くらいしますので、EOSKissのように標準レンズ付きで10万円をちょっとだけ越えるくらいのものがどんどん出てくれば、購買意欲が増すと思います。
一眼レフの良さって、これまでの銀塩カメラのオプションがそのまま使えるところでしょうかねえ。
それは重要ですね。おっしゃるとおり、一眼レフの良さはそこにあります。800万画素となると、画質もかなりいいですから、良いレンズの良い部分がきちんと表現されますから。
山根さんは確かキャノンの一眼レフをお使いですよね。どうですか?使ってみて。
私の場合は撮影会には銀塩カメラが主体ですから、予備に持ってゆくということです。やはり、まだまだ「デジカメは所詮デジカメ」というふうにしか捉えてないですね。以前はやはりキャノンの500万画素のコンパクトカメラを所有していたのですが、写した感じではあまり変わらないような気がします。持ち運びを考えると、5万円代の3倍光学ズーム付きのコンパクト・デジカメのほうが存在意義があるようにも思います。
Cnnon 10D
キャノンファン待望のデジタル一眼レフカメラ。EOS Kissの機能と殆ど変わらないが、ボディがしっかりしている。
Cnnon EOS Kiss
630万画素。一眼レフに慣れている人や、これから一眼レフを始める人にぴったり。
なるほど、そういうご意見もありますね。
僕の場合は数年前に全てデジカメに切り替えてまして、そりゃ最初の頃は画質の粗さが気になったのですが、今の機種には何の不満もありません。
画素数は?
僕のは400万画素くらいですかね。あまり大きな解像度を必要としないもので。だいたいは、ハードディスクに保存したり、リサイズしてWebに載せたりしてます。プリントしてもせいぜいサービス版ですいから、本来200万画素で十分です。プライベートでも、例えば旅行の写真などは200万画素の小型のデジカメで撮ってますね。
なるほど、やはり使用目的で全然違いますね。
ただ、気になるのは300万画素以下のデジカメでは、空や海の微妙なグラデーションが出ないんですよね。それと、ボケがうまく表現できない。
それはありますね。僕の場合は、画像加工ソフトでかなり修正したりしてます。フォトショップでブラシ吹いたり。おっしゃるように、空に妙なジャギーが出たり。それって、場合によっては500万画素のカメラでも出ますね。
その点、最近の800万画素のカメラはかなり銀塩に近づいたと言われてますが。
いや、ほんと、いいですよ。グラデは今ののとこまったく問題無し。ま、これから、色々使い込んでみて、なにか問題が出てくることもあるでしょうが、とにかくデジカメの進歩は凄まじい。
空が飛んでしまうことってないですか?空が飛んだら、というか、銀塩でも言えることなんだけど、真っ白になってしまったらおしまい。
ありますねえ。たいてい諦めます。(笑)
例えば、ですよ。銀塩より遥かに手軽るだということで、まったく緊張感の無い写真しか撮れない、などというデメリットはありませんか?
それはないですね。逆に妙な緊張感から解き放たれて、テーマだけに絞れますから。もちろん、デジカメはデジカメなりのテクニックを要しますけど。
これまでのカメラって、露光はどうだ、フィルムの残り枚数はとか、現像代がかかるなあ、などなど、失敗を恐れ過ぎて大胆な写真が撮れない時があるんですよね。
なるほど、デジカメのお陰で、今まで撮れなかった写真も撮れるようになったということですね。
私の場合は、ちょっと違うんですが、やはり銀塩カメラにこだわってますね。もちろん、デジカメも綺麗に写真は撮れますが、銀塩のなめらかさは感じられない。微妙な表現をしたくても、なかなかデジカメでは再現できない。
画像処理で、ある程度修正はできますが、それでも銀塩の表現力には劣るということですね。
実際にはどうか分かりません。甲乙つけるわけではないのですが、多少お金がかかっても気合いを入れた写真は銀塩で撮り、手焼きのプリントでお願いします。第一、我々シニアはそう簡単に画像加工ソフトなんていじれない。(笑)
私も繰り返しになりますが、銀塩の代わりにデジカメ、ということではなく、まったく別の役割を持たせておりますから、対比させるということは出来ません。
僕は安易にカメラ、イコール、デジカメですけどね。
なるほど、それぞれの職業や趣味でデジカメに対する意識というか価値観が違いますね。ところで、そろそろ本題。お勧めのデジカメを教えてください。たとえば、今月のビックカメラのチラシなのですが、トレンドのデジカメが勢ぞろいですよね。

ビッグカメラ3月中旬のチラシより
うーん、100万画素クラスがありませんね。
その辺りはおもちゃのレベルになってしまったようです。
ケータイにも100万画素があるくらいですからね。そうは言ってもWeb用にはその程度の解像度でいいのですよ。プリントだって、150万画素で十分。200万あれば尚いいのですが。
デジカメの当初はそのくらいでしたものね。私はまだ高校生の時でしたが、カシオの35万画素のカメラを使ってました。
うーん、お若い。私なんて四十代になって初めてデジカメに出会ってます。(笑)
それでも60歳を過ぎてからデジカメを買った私よりは若い。(笑)
でも山根さんは映像の世界の最先端にいらっしゃったでしょ。スチールはアナログでも、デジタルには関わりが深いですよ。
やってることは未だにアナログです。(笑)
おすすめということでしたら、妻の使っているクールピクスがいいですよ。小型ですし。いちおう、ニコンですから。(笑)
320万画素でしたっけ。3倍ズームがついて、実勢価格も3万円弱とリーズナブル。
小さめなボディの割りにホールドがしっかりしている。「ちっちゃくても、ちゃんと撮れる」というキャッチが付いていたような。
Konica-Minolta dimageX20
レンズが飛び出ないという画期的なズームを採用。スリムなボディの先駆け的な存在。これは同シリーズのローエンドモデル。
Pentax Optio-S
320万画素。使わないときにはレンズが完全にボディの中に収納されているので、カードのようにスリム。
実勢価格はまだ4万円の前半と高め。
なるほど。ほかにお勧めは?
そのクラスって、一番手ごろですよ。なにも一眼レフだけが良い写真が撮れるわけじゃない。10Dを持っている私が言うもの変ですが。
確かに300万クラスのデジカメが一番種類が多いような感じですかね。私のもそうですし。加えて、今年になってから、スリムなディマージュX20を買いましたが。
例のズームしてもレンズの出っ張りが無いという奴ですね。フレアなど気になりませんか?
今のところは大丈夫だと思います。ただ、レンズの口径のせいでしょうか、曇りや夜間の撮影時にやや不満を感じます。
やはりレンズの良し悪しは重要ですね。
ソニーの薄型500万画素はどうでしょう。
同僚が所有してます。なかなかいいと言ってました。液晶が大画面なんですよね。私はどちらかといえば、ペンタックスのOptioのほうが好きです。
そのペンタックスとたぶん技術供与(共用)しているカシオのもいいですよ。確か画面が大きい。
私は店頭でいじったことしかありませんが、立ち上がりの速さには驚きました。
固定焦点のものと殆ど差が無いですね。
1992年頃のデジカメ(Fuji)
当たり前の話だが、でかい図体のわりには20画素そこそこ。定価は22万円。なんせ16MBのメモリが7万円くらいした時代だ。
シャッターを押すまで、いかに速いかというのは、小型カメラに求められる最大のところでしょうね。シャッターチャンスを逃さないというのは、銀塩にも共通して言えることです。
フジのシリーズはどうですか?
フジはバラエティに富んでますよね。薄型には早くから着手していたし、かといって6倍光学ズームを備えた大口径のレンズ付きもオリンパスとともに競い会っていました。
フジフィルムはいいカメラを出しますよ。いいカメラなのに値段が安め。有難いですね。ファインピクセルシリーズ(小型モデル)は好きですね。当初から小さいボディということを意識してました。
そういえば、だいぶ以前ですが、フジのデジカメを持ってました。90年頃だったでしょうか。接写や複写するときに、専用のスタンドを使うのがユニークでした。今考えてみると。実際にはほとんど役に立ってなかったと思います。画質は最低だったかな。
それは面白い。今でもあればプレミアムがつきますよ。きっと。
とっくに壊れて、どこかにいってしまいました。しかし、私ら写真でメシを食ってる人間でも現代のようにデジカメが幅をきさせてる世界をまったく想像してませんでしたよ。そのうち、プロの世界でも銀塩は使われなくなってしまうんじゃないかと心配です。
それにしても、デジカメって凄いですよね。92年のNECフェア(幕張メッセ)へ行った時にはまだまだ大変高価なものだったのに、ここ10年であっという間に進化して・・・。話は変わるけど、マビカってまだあるのですかねえ。
ありますよ。FDに記録するやつですよね。ちょっとバージョンアップしているけど、売ってたと思います。MDに記録させるやつもあったような。とにかくソニーって凄いですね。(笑)

さて、さて。話は尽きないのですが、そろそろ、皆さんがそれぞれ推薦するカメラの絞込みをしましょう。取りまとめるのに時間がかかるので、結果は次回ということでよろしいでしょうが。
はい。紙面の都合上もありますので、次回に発表しましょう。皆様、どうもお疲れさまでした。あ、それから、ゲソ博士は今回お休みを頂いております。では、ひとまずギャラリーKIKIからごきげんよう!(言い忘れましたが、この対談は3月の終わり頃、ギャラリーKIKIで行われました。)

2004/4/3 うすらば研究所 Oretachi.jp


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ドクター・ゲソ
1957年生まれ。東京○○大学卒、三流企業に勤める傍ら、「科学やってみんべよー。」というコンセプトで独自に科学の研究を重ねる。2000年、自らを科学者と名乗り独立、くだらない発明などをするが、飽きちゃったので、現在執筆活動に専念する。ベイタウン在住。大の音楽ファンで、プログレロックが大好き。磯辺の「魚よし」では必ずゲソを注文する。

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