Nackyのコラム Vol.12 俺達のホームページ

広告代理店勤務、ロックミュージシャン(Blue Color Union)、ベイタウン中年バンドのメンバー、2輪ライダー、数々の肩書きを持つNackyのセンスあるコラムを掲載。




GWナッシング

いいトシぶっこいて毎年GWを異常に楽しみにしているので、こうして連休が終わってしまうとすっかりフヌケ状態となる。終わったからって何だ。まだ次は夏があるじゃねーか。しっかりしろ自分。グッスン。4日ぶりにオフィスのデスクで制作作業を行っていると、またぞろ右肩が痛み出す。やはり右上半身痛の原因は、過度のデザイン作業のマウス操作で間違い無いようだ。早く何とかしないと、大好きな夏にスポーツが何もできなくなってしまいそうだ。

GW前は土日出勤の連続だったので、久々に4連休できた。4連休できることなど滅多に無いから超楽しみにしてたのだが、だからってどこかに旅に行ったワケでもなく、ブログに書けるような華やかな出来事もアバンチュール(?)も何も無く、ひたすら仕事のネタを考えていた。何となく不毛な気もするが、職業病みたいなモンか。若い頃のGWといえば、バカみたいにギターとハープを抱えて「青春18切符」で放浪したり、バイクで無茶したりと毎年ネタ満載だったのだが、時間もカネも元気も精力も無い中年と化してしまった現在は、普段できない掃除やら親の世話やらで終わってしまうものだ。

異常に楽しみにしていたGWが終わると、何となくリスタートを切らねばならないような気分になる。お盆までは連休も無いし、仕事もますます忙しくなるしね。この4月に新曲を10曲ほど書いてレコーディングしたのだが、まるまるひと月の間、毎晩遅くに少しずつ作業を進め、GWにミックスダウンとマスタリング、そしてジャケットデザインの最終作業を終え、ようやく作品が完成した。2年間ほど頭の中で鳴っていた曲が3,4曲、レコーディング中に湧いてきて急遽まとめ上げた曲が残りの数曲と、相変わらず場当たり的な感じではあるが、こんな好き勝手ができるのもアマチュアならでは。 ウチはレコーディング環境が古い上に安物システムだし、フツーのマンションなので歌を録る時は家族や近所の迷惑にならないように布団を被って大声が漏れないように汗だくで歌ったりと、本当に大変なのである。ミックスが終わって何度か確認の為に聴いていると、それら新曲が早くも古新聞のような気がしてきて飽きてしまい、またすぐに新曲を作りたくなってくる。飽きるってよりは、完成した楽曲の出来の悪さに、聴くに耐えないつー方が本音か。

「出来の悪さ」とは、ズバリ自分自身のヴォーカルのヘタさである。楽器の演奏力とフレーズの独創性は、長年オリジナル曲を編み出し続けているので、テクニカルではないものの正直まあまあの線だろう。問題は歌だ。歌は自宅では練習する術が無いので、レコーディング時に布団を被って初めて歌うその場が勝負だ。これではいつまでたっても上手くなる筈もない。自分的には渾身の力を込めて歌うべき曲ばかり書くので、高音部分のピッチ(音程)が安定せず、聴き苦しいことこの上ない。これは「味がある」を通り越して「下手である」。

自分は楽譜の読み書きが全くできない。もちろん音楽理論も何も分からない。ギターやピアノで自分が弾いているコードすら何か分からないこともしばしばだ。しかし、そんなおバカさんでも曲は書けるものだ。編曲・アレンジもアイデア次第で何とかなる。要は、何かを創り出したいという衝動あるのみ。尊敬するMarieさんではないが、「創る衝動、生まれつき」なのである。実は曲を作るというのは、労力も時間も大量に消費する並外れて冗談ヌキにタイヘンな作業なのであるが、そのタイヘンさを表には出したくはないし、この営みを続けていないと、怠惰でダメな自分になってしまいそうで、ある種の強迫観念にもとらわれているのかもしれない。広告制作の本業も然りである。

結局、4月とGWでまとめ上げた10曲の新曲のうち2曲をボツにし、8曲を発表(とりあえず身内だけであるが)した。当初の計画よりは過激さをかなり抑えた仕上がりになってしまったが、歌詞と曲と演奏面だけでいえば、やりたい方向性のうち7割ぐらいは表現できたかと思う。特に「Whites(白人ども)」「Invisible」あたりは、自分の内面のシニカルさとパンクでファンクな演奏スタイルが表現できているのではと思う。問題と不満はやはり自分の歌だ。この問題は制作者として真摯に受け止め、次回は劇的に上手くなってからレコーディングするか、それがあり得ないなら誰か他の上手い男性シンガーに歌ってもらうことを検討したい。新曲が完成してしまった今、リスタートすべく次の新曲として自分の手元にあるのは、2行ばかりのコトバと3つほどのコードだけだ。しかし次にやりたいビジョンは明確にある。ポップやロックの原点でもある2?3分の短い曲を並べ、1曲1曲がバラバラなのではなく、全体が一貫した物としたい。そして、より過激にやかましい本来の音楽性でありたい。大体、最近自分が書く曲はちと長過ぎるし大人し過ぎる。俺はやはり生粋のパンクロッカーであり、モッズオヤジなのだ。

自分には残された使命がある。それは「楽譜の読み書きができなくとも、完璧な曲を書くこと」。それにはまだまだ全然達していない。大変な道のりであるが、アマチュアだからこそできる、商売ベースにとらわれない表現の自由を大切にしたい。しかし時間が無さ過ぎる。中年オヤジには残された時間はとても少ないのだ。

*楽曲の試聴とダウンロードはこちら。
http://monstar.fm/nackys

過去に書いた曲は、自分にとっては最早全て古新聞である。

Nacky
2010年5月7日



自己紹介
【F1スペシャリストから女性下着博士へ(笑)】

趣味は“バンドとバイク”という、昭和の不良高校生のようなパンクなジジィです。休日はバイクor自転車に乗るかイジるか、野外ライブをするしか過ごし方を知りません。よって、雨の休日は廃人です。

とにかく2つの車輪しかない不安定な乗り物が大好き。モーターサイクルやMTBでムチャ走りをしての生キズが絶えません。また、ギターやベース、ピアノなどの楽器を与えると制止されるまで弾き続け、自作のヘンテコな曲をその場で作りながら歌い続けます(本職はベース)。ジジィはジジィでも、“スーパージジィ”を目指して日夜努力中。若い女性からはイマいちモテないが、オバちゃんやガキんちょ、オカマに対してはいつも爆発的なパワーを発揮します。家庭や仲間うちでの呼び名は「人間に最も近いサル」。

自分のバンドのサイト↓です。
http://www.cyworld.jp/bluecolorunion
「サルは一体どんな音楽を創るんだ?」とご興味のある奇特な方、楽曲の試聴やダウンロードもできますので、是非覗いてみてください。アマチュアミュージシャンの方、コラボも大歓迎!アレンジもいたします。

こちら↓は自己紹介がわりです。アホ丸出しですが(笑)。
http://www.e-enesta.com/ore/flash15/fno282.htm

仕事では長年関わっていたHonda F1の仕事を辞し、イタリア車の広告制作を経て、現在は港区にある某広告代理店のクリエイティブディレクターとして、テレビCMやら広告やらを作っています。なんだか偉そうに聞こえるが、要は宣伝を作る上での何でも屋さんです。元来クルマ/バイク/レースのスペシャリストですが、今はなぜか女性下着のスペシャリスト。ご面倒な広告制作の仕事、よろずお引き受けいたしますのでご指名ください。

I'm OK, even if you give me a message in English,
and I'll certainly reply to you!
Thanx for your coming.

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