Nackyのコラム Vol.10 俺達のホームページ

広告代理店勤務、ロックミュージシャン(Blue Color Union)、ベイタウン中年バンドのメンバー、2輪ライダー、数々の肩書きを持つNackyのセンスあるコラムを掲載。




ロボとレオ

ガキの頃に夢中になって読んだ本の中に「ファーブル昆虫記」「シートン動物記」「クストーの海底探検」「子供向けギリシャ神話」等がある。ジャポニカや小学館の図鑑と並んで、これらは自分の知らない世界への魅惑の誘いであり、枕元に置いてワクワクしながら擦り切れるほど読んだものだ。

先日ふとシートン動物記のことを思い出し、一番印象に残っていた「オオカミ王ロボ」をWebで読み返してみた。これはシートンの体験に基づいた実話であり、実は半分は忘れてしまっていた内容であるが、読み終わって不覚にも涙を流してしまった。主人公であるロボが可哀想だからではない。同じ地球上に生きる者として、野生動物の気高さと、我々人間の情けなさの対比に心を動かされたからである。もちろんシートンの表現力と観察力によるところが大きいのだが、我々人間はこの生きとし生ける地球上の生物の中で、一番卑怯で情けないのではないか。
※ディズニーアニメの「オオカミ王ロボ」を想像してはいけない。あれはまるっきりストーリーが違うハッピーエンドの物語に変えられている。

先日書いたばかりの曲「Whites」にも、人間があの動物は殺していい・あの動物はかわいいから(賢いから)殺しちゃアカンという独善的な決めごとについてのくだりが出てくるのだが、オオカミ王ロボを題材に1曲書いてみたのが、MySpaceトップに今日アップした新曲「Lobo The Wolf ~狼王ロボ」という曲である。

この曲は、野生動物から人間を見た視点の歌詞としてみた。曲調は60年代のシュープリームスやS.ワンダー等でもよく聴くことのできる、いわゆるモータウンのジャンプビートR&Bである。ところがこのジャンプビート、圧倒的に日本語の歌詞をリズムに乗せずらい。Aメロとサビは何とかなったのだが、ブリッジのいわゆる大サビ部分は、日本語で言いたいことがどうしてもリズムに乗せられずカッコ悪くなってしまうので、やむなく英語歌詞に書き換えてしまった。この部分が一番大切なところなので不甲斐ないのだが、苦肉の策である。この部分の意味が伝わらないと、単なる「説教ソング」にしか聞こえないので、念のため下記に訳詞を入れて歌詞を記しておこう。

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 【Lobo The Wolf ~狼王ロボ】
 何を殺して何を生かすか
 何を愛して何を嫌うか
 神をも恐れぬ人間のエゴ

 どこが聖地でどこが荒野か
 どこを攻めてどこを守るか
 誰が決めたか地球の暗黙

 Oh、気高き狼王ロボ
 Oh、愚かな人間たち
 勇気が全てと言ってくれ

 誰が君主で誰が奴隷か
 誰が偉くて誰が惨めか
 全ての基準は金と権力

 何が醜く何がキレイか
 何が支配で何が自由か
 ありかの分からぬ嘘と真実

 Oh、百獣の王レオ
 Oh、愚かな人間たち
 勇気が全てと言ってくれ

 Who wins the life loses respect?
 (尊い命を奪うことで、誰が勝利するというのだ?)
 Who kills the enemy and animals with intent?
 (誰が何の意図をもって敵や動物を殺すのだ?)
 Into heaven's domain praying little christians
 (彼らは、か弱いクリスチャンとして天に祈りを捧げ許しを乞うのだ)
 Hear their voice sore in church on Sunday morning
 (彼らの悲痛な祈り声が、日曜の教会に響き渡るのを聞くがよい)

 どれが正義でどれが悪意か
 どれが右翼でどれが左翼か
 いつもの茶番と黒い裏金

 Oh、気高き狼王ロボ
 Oh、愚かな人間たち
 勇気が全てと言ってくれ

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こんな内容の歌詞の曲を大量に書く自分は、表向きは馬鹿ポジティブで能天気なオッサンを装っているが、中身は暗く悲観主義者の中年である。そんな暗い人間でも毎日を何とか乗り切れるのは、周囲の人たちの支えがあってこそだ。そう思えば、人間社会だって決して捨てたモンじゃない。我々人間の責任は果てしなく大きい。地球上に住ませてもらっている身として、全ての生き物は間違い無く平等だ。

※楽曲の試聴とダウンロードはこちら。
http://monstar.fm/nackys


Nacky
2010年4月21日



自己紹介
【F1スペシャリストから女性下着博士へ(笑)】

趣味は“バンドとバイク”という、昭和の不良高校生のようなパンクなジジィです。休日はバイクor自転車に乗るかイジるか、野外ライブをするしか過ごし方を知りません。よって、雨の休日は廃人です。

とにかく2つの車輪しかない不安定な乗り物が大好き。モーターサイクルやMTBでムチャ走りをしての生キズが絶えません。また、ギターやベース、ピアノなどの楽器を与えると制止されるまで弾き続け、自作のヘンテコな曲をその場で作りながら歌い続けます(本職はベース)。ジジィはジジィでも、“スーパージジィ”を目指して日夜努力中。若い女性からはイマいちモテないが、オバちゃんやガキんちょ、オカマに対してはいつも爆発的なパワーを発揮します。家庭や仲間うちでの呼び名は「人間に最も近いサル」。

自分のバンドのサイト↓です。
http://www.cyworld.jp/bluecolorunion
「サルは一体どんな音楽を創るんだ?」とご興味のある奇特な方、楽曲の試聴やダウンロードもできますので、是非覗いてみてください。アマチュアミュージシャンの方、コラボも大歓迎!アレンジもいたします。

こちら↓は自己紹介がわりです。アホ丸出しですが(笑)。
http://www.e-enesta.com/ore/flash15/fno282.htm

仕事では長年関わっていたHonda F1の仕事を辞し、イタリア車の広告制作を経て、現在は港区にある某広告代理店のクリエイティブディレクターとして、テレビCMやら広告やらを作っています。なんだか偉そうに聞こえるが、要は宣伝を作る上での何でも屋さんです。元来クルマ/バイク/レースのスペシャリストですが、今はなぜか女性下着のスペシャリスト。ご面倒な広告制作の仕事、よろずお引き受けいたしますのでご指名ください。

I'm OK, even if you give me a message in English,
and I'll certainly reply to you!
Thanx for your coming.

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