「俺たち2」管理人による戯言
日記でもない、コラムでもない、単なる戯言。そんな感じ。
筆者は幕張ベイタウン在住のおやじ。結構、歳いってます。はい。
しばざ記
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尾道ラーメン

今回の広島方面の旅の目的は「単に尾道ラーメンを食べに行く!」、それだけの為に時間とお金をかけて行く予定だった。「それはうまいものを食いたい」、そのためには多少のリスクを背負ってでも行きたいということもあったし、その有名なラーメンの本場が風光明媚な観光地だということもあった。

といっても、都内で贅沢でうまいものを腹いっぱい食べても数万円で済むわけだから(私の贅沢は数千円)、たかだか530円のラーメンを食べに行くというのは、とんでもなく贅沢、and、超もったいないのである。だいぶ距離に差があるものの、佐野ラーメンを食べに行ってから「食い物と旅」に対する感覚が少し変化してきたような気がする。

でもでも、片道17,700円(新幹線利用)かけて、どうせ行くなら、ついでに広島まで足を延ばして、1泊くらいして、夜は「広島焼き」に冷たいビール、あわよくばアナゴに牡蠣など広島名物で舌鼓というような計画に変更した。ははは。結局出費はより嵩むが、コストパーフォーマンスが少しは高くなるのではないだろうか。

尾道は何回か素通りしているだけで、今回初めて駅頭に立った。噂に違わず本当に風光明媚なところだった。駅前のロータリーを挟んですぐ海で、その海の向こうの手の届きそうなところに島があり、狭い海峡をひっきりなしにフェリーボートが往復している。駅の反対側はすぐ傍まで山が迫り、映画に良く出ててくるような急な石段の風景がそこかしこにある。商店街を歩けば、もちろん観光客を狙ったようなノスタルジック、かつ、かっこいい店もあれば、単に老朽化しているだけの店もあって、これまた雰囲気は最高。

尾道には1時半過ぎに到着。本来ならば、もっと早く到着して昼食に尾道ラーメンを食べる予定だった。しかし、新幹線を岡山で降りて(本来は福山で降りる筈だった)、岡山も少し歩いてみたので、到着が遅れたのだ。前日に下調べしていたら、広島の路面電車から転じて、岡山の路面電車にも乗ってみたくなったのだ。どうも私の旅は予定通りに行かない。ははは。

尾道ラーメンを食べる店は既に決めていた。この地に古くからあって、その名を全国的に馳せている朱華園(しゅうかえん)。同店の「中華そば」が尾道ラーメンの名を世に知らしめたのである。但し、その朱華園の中華そばは、自ら一度も尾道ラーメンと名乗ったことが無かったらしい。それは千葉でも似たようなケースがある。竹岡式ラーメンの発祥の「梅の家」が竹岡ラーメンと名乗っていないことである。因みに「竹岡ラーメン」は別の店が商標登録している。

尾道ラーメンには大雑把に分けて2種類の系統がある。それは私のにわか知識であるが、まずは前述の朱華園の中華そばを尾道ラーメンと言う場合。鶏がら出汁にひらべったい手打ちの麺。対して、その味に瀬戸内海で獲れる小魚の出汁を加えてアレンジしたもの、それを尾道ラーメンという場合である。一般的には後者を尾道ラーメンと言うケースのほうが圧倒的に多いらしい。但し、どちらも尾道ラーメンには間違いない。

私が広告宣伝などの仕事を頂戴したり、色々お世話になっている茂野製麺の「尾道風(手折り)ラーメン」は後者のほうである。鶏がら、豚の脂の旨さに加えて、小魚の出汁のいい風味、そして、乾麺だけれど、まるで手打ちのようないい感じの手折りめん。私が言うと自社の宣伝のようで申し訳ないのだが、結構旨いのだ。

http://www.shigeno.co.jp/ (しげのオンラインショップ)




朱華園は、尾道駅から1km東のほうへ歩いたところにある。古びたアーケードの店を冷やかしながらそぞろ歩きしているとあっと言う間に到着する。近くいは千光寺へ登る参道やロープウェイもあって、尾道のほぼ中心部と言ってもいいだろう。人気店なので並ぶのも辞さない覚悟で臨んだものの、いきなり座れたのでラッキーだった。店内はそれほど広くもなく、ラーメン屋としては普通かな、という感じ。約8割の客が入っていた。




先ず、入り口で注文し、プラスチックの札と引換えにお金を払う。お冷はセルフサービス。席に着くと、約5分で注文した中華そばが運ばれてくる。写真を慌てて撮って、まずはレンゲでスープを一口すする。あっさりはしているものの、思ったよりも濃厚である。結構スープに脂も浮いている。醤油もかなり濃い目だ。私としてはもっと味が薄いほうが好みだ。だが、間違いなく旨い。コクがある。

麺は下調べしたとおり、やや平べったい手打ちの麺。つるつるした食感である。もっとしゃきっとした感じを想像していたが、コシは普通だと思う。まあ、それはそれで良い。スープとの相性はいいと思う。チャーシューはやや薄めだが、一番上の写真のように大き目。スープとの調和も取れている。


腹八分目。もう少し食べたい、というところで完食。ご覧の通り、スープは殆ど飲んでしまった。スープだけだと、ちょっとしょっぱい感じ。後で絶対に喉が渇くのは必至だ。お湯で割って飲みたいところだった。その後、ロープウェイで尾道市を見渡せる千光寺公園に行き、その展望台ですかさず500mlペットボトルのお茶を一気に飲み干した。尾道から広島に向かう電車の中でもビールをぐいぐい飲む。旨いラーメンとは言えども、スープはそこそこ残したほうがいいのだ。

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2008/10/12
しばざ記 549
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